「ゴーゴーキングス」、ブースター260人が地元から大声援 悲願の優勝に涙 沖縄市


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球ゴールデンキングスのゴールが決まり、手を挙げて喜ぶブースター=28日、沖縄市上地のミュージックタウン音市場

 【沖縄】岸本隆一選手のスリーポイントシュートが放物線を描いてリングに吸い込まれ、琉球ゴールデンキングスが先制すると、沖縄市上地のミュージックタウン音市場のパブリックビューイング会場は大きな歓声に包まれた。沖縄アリーナを思わせる約260人のブースターは、横浜アリーナで戦う選手らに届けとばかりに「ゴーゴーキングス」と声援を送り続けた。悲願達成の瞬間は目に涙を浮かべて喜び、選手らを祝福した。

 パブリックビューイング会場は試合開始前から熱気が漂っていた。Bリーグチャンピオンシップ(CS)の決勝は「リーグ史上最強のチーム」と評される千葉ジェッツ相手に先勝し、優勝に王手をかけていた。リーグが始まった2016年以降、優勝はキングスブースターにとっても悲願。選手が入場する姿がスクリーンに映し出されると、それぞれが持参した応援グッズを手に取り、臨戦態勢に入った。

 試合が始まると、守る時は「ディーフェンス」、攻める時は「ゴーゴーキングス」の声が響く。開始直後に岸本選手、今村佳太選手が立て続けにスリーポイントシュートを決め、強敵相手に怒濤(どとう)の攻撃を見せる展開に会場は沸いた。

 琉球のペースで試合が進み、会場には笑顔があふれたが、第3クオーターに千葉の反撃が始まった。千葉の富樫勇樹選手のスリーポイントなどで初めてリードを奪われると、悲鳴のような声が上がる。

 どんよりとした空気が漂いかけたかに思えたが、琉球のコー・フリッピン選手もスリーポイントで応戦。すぐさまリードを取り戻し、歓声も最高潮に。選手の勇姿に呼応するかのように、ブースターの応援も勢いを保った。

 琉球は攻勢を続け、ついに時間表示の数字が「0」に。会場は拍手に包まれた。中には涙を流し、手で顔を覆うブースターの姿もあった。うるま市から訪れた10代女性は「優勝できると信じていた。うれしくてたまらない」と感無量の様子だった。リーグ参戦から待ちに待った優勝の瞬間が訪れた。 

(名嘉一心)