強力セカンドユニット形成、選手層厚く 桶谷HC「世界大会へ」新しい景色描く キングス


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キングス―千葉J 第4Q、指示を出すキングスの桶谷大ヘッドコーチ=28日、横浜市の横浜アリーナ(小川昌宏撮影)

 bjリーグ時代にキングスを初優勝に導いた桶谷大HCが、Bリーグでもキングスを初優勝に導いた。

 京都府出身の45歳。朱雀高校卒業後、アリゾナ州立大学にコーチング留学した。bjリーグ時代、大分ヒートデビルズのHCを経て2008~12年にキングスのHCを務めた。Bリーグになってからは21年にキングスのHCに再登板した。21―22シーズンはB1新記録(当時)の20連勝を記録するなど49勝7敗で5シーズン連続の西地区優勝を果たしたが、CSでは初の頂点に届かなかった。

 今季は「ポジションレス」を掲げて、ボール運びをポイントガードに頼らず、どの選手がハンドラーになっても優位性を保つことが理想だった。

 さらにどの選手に交代しても攻守の強度を落とさないように、共通意識を持って試合に臨んだ。選手層が厚くなったこともあり、強力なセカンドユニット陣(控え)も形成できた。プレータイムをシェアできたこともあり、選手の疲労や負担も軽減され、大きなけが人もなく離脱者がいなかったことも大きかった。

 激戦だった今季の西地区を勝ち抜いた。CS決勝では、天皇杯決勝でも敗れた「史上最強」という千葉Jにも勝利した。

 新たなキングスの歴史を刻んだ桶谷HCは「Bでまた連続で日本一になるという目標はある。アジア大会やクラブの世界大会ができあがってくると思う。日本一だけでなく世界大会に出ていけるように前を向いてキングスが日本のバスケットを引っ張っていくつもりでコーチングしていきたい」とさらに新しい景色を思い描いた。

(屋嘉部長将)