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一人一人違うのは当たり前 多様な性を受け入れて 普天間中でLGBT当事者ら講演会


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性の多様性について中学生向けに講演するロビンソワさん(左)と仲本愛美さん=23日、宜野湾市の普天間中学校

 【宜野湾】性的マイノリティーのLGBTQ(性的少数者)当事者でゲイのロビンソワさん(35)=沖縄県宜野湾市=と「LGBTQの子を持つ親の会」代表の仲本愛美さん(37)=うるま市=は23日、宜野湾市の普天間中学校で講演した。生徒らは性の多様性について理解を深めようと熱心に耳を傾けた。

 ロビンソワさんは小学4年生で「男性が好きなことに気付いた」と振り返りながら、「周りに言えない人もいると思うが、それは自分を封じ込めることになる」と言わないことが必ずしも自分を守ることにはならないと指摘。「自分と他人が違うように、一人一人が違うのは当たり前」とした上で「無理して理解するのではなく、こういう人なんだねと受け入れることが大事だ」と話した。

 講演会に際して、事前に普天間中で集めたアンケートでは「LGBTQの人と友だちになりたいですか」の問いに40.6%が「いいえ」と答えていた。息子がXジェンダーの仲本さんは「正直不安になる」としながらも、「親は子どもにとって最大の味方にも敵にもなれる。私は味方になりたい」と話した。代表を務めているLGBTQの子を持つ会の活動を通して、当事者との交流もあり「みんなすてきで、輝いて生きている」と自分らしくあることの大切さを伝えた。

 普天間中の古波蔵爽生徒会長は「LGBTQの人を嫌な目で見ず、それぞれの個性として尊重したいと思った。人との違いをオープンにすることが人生を楽しむ方法の一つということが分かった」と感謝した。

(名嘉一心)