ミサイル配備阻止訴え うるま市 勝連分屯地前で340人


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うるま市勝連内間の陸上自衛隊勝連分屯地へのミサイル配備に反対の声を上げる市民ら=4日、うるま市勝連内間の陸上自衛隊勝連分屯地前

 【うるま】ミサイル配備から命を守るうるま市民の会は4日、市勝連内間の陸上自衛隊勝連分屯地前でミサイル配備に反対する市民集会を開いた。照屋寛之共同代表は「勝連にミサイル基地ができることを覚悟し、阻止しなければならない」と気勢を上げた。政府に地対艦ミサイルの配備断念や、防衛局と市に市民説明会を求める決議案を全会一致で採択した。決議文は中村正人市長に手交し、防衛相と沖縄防衛局には郵送する予定だ。同会による分屯地前での集会は2回目で、主催者発表では市内外から約340人が参加した。

 照屋共同代表は「これまでも防衛局にミサイル配備に関する住民説明会の開催を求めてきたが、危険性はないとして開催しない姿勢だ」と述べた。その上で「危険性がないと説明すればいいが開催しないのは、大変な基地になるということだ。国の思い通りにしてはいけない」と力を込めた。

 同会の宮城英和事務局長はこれまでの活動経過を報告。毎週金曜日の午後5時半から安慶名十字路と与勝中学校前で反対の声を広げるためにスタンディングを行っていることを紹介した。市民を代表して森根嶺子さんは「ウクライナ戦争や過去の沖縄戦からも、基地が標的になることは明白だ。住民の被害を顧みないミサイル配備に反対しよう」と呼びかけた。

 集会にはノーモア沖縄戦命どぅ宝の会の山城博治共同代表のほか、「自衛隊の弾薬庫等建設に反対する沖縄市民の会」共同代表の島袋恵祐県議らも参加。ミサイル部隊などが配備され、台湾有事の際には最前線に立たされる与那国、宮古、石垣からも連帯のメッセージが寄せられた。

 うるま市勝連から参加した伊保義雄さん(73)は「反対の声は確実に広がっている。私も街頭に立ち声を上げ続けたい」と述べた。

 集会後、参加者の一部は県道8号線でスタンディングを行い、道行く人にミサイル配備反対をアピールした。 (名嘉一心)