地域と農業の橋渡しに 石井恵理菜(中部報道グループ) <ゆんたくあっちゃ~>


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written by 石井恵理菜(中部報道グループ)

 オレンジ色のオリオンビールケースに座り、真夏の太陽の下、スイカの素晴らしさについて教えてもらった。農業記者をしていた約3年前、スイカの名産地・今帰仁村でスイカ農家をする上間泉穂(みずほ)さんとの出会いだ。SNSで県産スイカの魅力を発信する彼女を取材したことで、いつしかスイカのとりこになっていた。

 今年こそは食べたスイカを記録しようと、スイカの銘柄シールを集めている。4月から食べた主なスイカは、旬を迎えた県産の「スウィートキッズ」や「ピノ・ガール」、長崎県産「URIBO」など。1人暮らしのためどうしても小玉のスイカが中心になる。県外産のスイカがおいしくなる季節で待ち遠しいが、生産者の顔を思い浮かべると、できるだけ県産を応援したい。

 地方記者になってからも農業の取材をする機会がある。経済的な視点よりも、この農業が地域とどう関わっているかを気にするようになった。最近取材した北中城村でキクラゲ栽培をする仲眞秀哉さんは、栽培を通して子どもたちの自然体験コミュニティーをつくり、教育や福祉に貢献しようと奮闘中だ。

 農業で時には地域がつながる。だからこそ地域で農業を支えられたらいい。そんな橋渡しができる記事を書いていきたい。

(嘉手納町、北谷町、北中城村担当)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。