豆腐のレシピはチャットGPTで 池田食品、LINEアカウントに実装 移動販売車の現在地も可視化


この記事を書いた人 琉球新報社
LINEとチャットGPTを組み合わせたサービス提供を始めた池田食品の瑞慶覧宏至社長(右)と、システムを手掛けた「チーム琉球」の知念勇樹氏=8日、西原町の池田食品

 島豆腐の製造や移動販売を手掛ける池田食品(沖縄県西原町、瑞慶覧宏至社長)はこのほど、LINEアカウント「豆富の池田屋」を開設した。マップ上で移動販売車の場所を可視化し、近くの販売地点に到着する30分前に利用者が通知を受け取れるようにした。対話型の人工知能(AI)「チャットGPT」の機能を組み合わせたレシピ提供のサービスも追加。AIが食材や豆腐の種類などに応じて紹介するメニューを楽しめる。

 池田食品は主に沖縄本島中南部で移動販売を展開する。2014年のサービス開始以降、利用客のリピート率は9割を超えるという。ただ「移動販売車がどこにいるか分からない」といった声が寄せられることもあり、対応が課題だった。

 利用客がLINEアカウント上で住所などの情報を登録すれば、その日の販売地点が確認でき、最寄りの地点に到着する30分前に通知を受けることができる。自宅に呼ぶことも可能だ。

LINEアカウントの追加したレシピ検索画面。食材や豆腐の種類などを入力すると、チャットGPTで作成されたメニューが提示される

 加えて、レシピ機能も新たに追加。使いたい食材を入力し、豆腐の種類、和洋中の分類などを選べば、チャットGPTの生成AIがリクエストに応じた最適なレシピを回答する。

 鮮度のいい島豆腐を直接届けることにこだわってきた瑞慶覧社長は「対面の文化はなくならないし、AIの技術はどんどん進む。うまくマッチングさせながら時代を乗り越えたい」と語った。
 (當山幸都)