沖縄市で高濃度PFASを検出 川崎川の上流 湿地帯で暫定指針値の104倍


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 沖縄県は9日、沖縄市北部の川崎川上流にある湿地帯とその周辺河川で、有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出されたと発表した。湿地帯の7地点のうち5地点、周辺河川の6地点のうち5地点で国の暫定指針値(1リットル当たりPFOS・PFOA合計50ナノグラム)を超える高濃度のPFASがそれぞれ検出された。最大値は湿地帯の5200ナノグラムで、暫定指針値の104倍だった。周辺河川と比較して湿地帯で高濃度のPFASが検出された。

 今回の調査は、湿地帯とその周辺の汚染源を把握するために実施。高濃度のPFASが検出された川崎川の水質は、湿地帯から流れた水の影響を受けていることが示唆された。また、採水地点の濃度が高かった、湿地帯西側からPFASが流れ出ている可能性が高いことが分かった。高濃度の原因は不明としている。

 県は2020年度、沖縄市の産業廃棄物最終処分場から高濃度のPFASが検出されたため、処分場周辺の河川を調査した。その結果、処分場から離れた天願川支流の川崎川で暫定指針値を超える値が出たため、処分場とは別に汚染源があることが示唆された。

 22年度は川崎川上流にある湿地帯で調査し、8地点のうち7地点で最大168倍の暫定指針値を超えるPFASが検出された。

(古川峻)