池本(琉球ジム)、判定で完勝 隙を見逃さず力で押す ボクシング女子ライトフライ級


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 ボクシングの興行イベント「3150ファイトサバイバルVOL.5」が10日、エディオンアリーナ大阪で行われ、女子ライトフライ級の池本夢実(琉球ジム)が、世界ボクシング協会(WBA)6位の緒方汐音(ケイワールド・スリー)と対戦した。池本は約1年半ぶりの試合を3―0の判定勝利で飾った。


勝利を収めた池本夢実(提供)

 1年半のブランクを感じさせない攻めるボクシングで、池本夢実(琉球ジム)が勝利をつかんだ。ライトフライ級に階級を下げて挑んだ初の実戦。1ラウンド(R)からハードな左ストレートやジャブが相手の顔を的確に捉え、終始力で押した。試合後「これまで勝ちにこだわってきた。勝ち切ることができてよかった」と充実感をにじませた。

 足を使ったボクシングをする緒方汐音(ケイワールド・スリー)に対し、距離を詰めて打撃戦に持ち込もうとする池本は、相手が打ち終わった後の隙を見逃さず、カウンターで左ストレートやジャブをクリーンヒットさせていった。

 ボディーブローも効果的に決まり、じわじわと体力を奪うと4R以降、緒方のクリンチが目立ち始める。それでも池本は手数を出し続け、相手を休ませなかった。最後は打ち合いを制し、3―0の判定で勝ちを奪った。

 世界ランク6位の相手を倒し、池本は世界を見据える。「一戦一戦しっかり勝って世界挑戦につなげたい」。頂点への道のりは始まったばかりだ。

(砂川博範)