「沖縄福祉文化を考える会」 活動に評価、学会賞


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「福祉文化実践学会賞」の受賞を報告する沖縄福祉文化を考える会の佐久本真智子会長と安里和子事務局長=12日、那覇市天久の琉球新報社

 福祉施設の施設長や研究者、福祉に関心のある個人でつくる「沖縄福祉文化を考える会」(佐久本真智子会長)が「福祉文化実践学会賞」を受賞した。同賞は日本福祉文化学会が創設し、全国各地の優れた現場実践やボランティア活動を表彰している。

 10月末に兵庫県神戸市で開かれた大会で、佐久本会長らが表彰状を受け取った。佐久本会長と安里和子事務局長が13日、那覇市の琉球新報社を訪ね、受賞を報告した。
 考える会は1991年、女性の地位向上や児童福祉に力を注いだ故島本幸子さんが中心になって立ち上げた。社会的な弱者を助けるものという固定観念にとらわれず、全ての人が明るく快適に暮らせるような福祉の在り方を目指している。
 月1回定例会を開き、高齢者や障がい者が移動しやすい公共交通の仕組み、健康長寿について学んできた。戦争体験者の講話、反戦歌の石碑や薬草園への訪問などを通して、沖縄の文化や歴史も学んでいる。
 安里事務局長は「研究者と福祉現場で働く人が意見交換しながら、福祉に文化的な要素を取り入れ、福祉サービスの内容を充実させたいと活動してきた」と語る。佐久本会長は「来年は学会と協力して、全国の仲間を招く現場セミナーも予定している」と抱負を語った。会員も募集している。問い合わせは佐久本会長(電話)090(1949)3000。