PAC3、早期撤去を市に要請 石垣市の野党市議団 小銃警備も問題視 沖縄・石垣


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石垣市の担当者(左)に新港地区からPAC3を早急に撤去するよう求める野党市議=15日、石垣市役所

 【石垣】石垣市議会の野党連絡協議会(花谷史郎会長)は15日、市役所で、市南ぬ浜町の新港地区に展開されている地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を、早急に撤去するよう求める申し入れ書を市建設部の運道徹部長に手渡した。新港地区で自衛隊員が小銃を手に警備していることにも疑問を呈した。

 申し入れ書は野党市議8人の連名。新港地区へのPAC3展開で「市民から疑問や不安、憤りの声が相次いでいる」と指摘した。課題として(1)港湾業者が自宅待機を検討せざるをえない事態に陥っている(2)民間港の軍事利用が常態化し攻撃対象とみなされるリスクが高まる(3)配備が長期化したり、なし崩し的に常駐化したりする可能性がある―の3点を懸念した。

 運道部長ら市の担当者は22日に新港地区にクルーズ船が入港するため、21日までにPAC3を撤去するよう防衛省側に伝えたという。申し入れ書の要望は中山義隆市長に伝えるとした。

 花谷会長は「クルーズ船寄港に縛られず、できるだけ早く撤去してほしい」と望んだ。砥板芳行市議は新港地区で自衛官が小銃を手に警備していることを問題視し「民間地でその状態が長期化していることは異常だ」と指摘した。
 (照屋大哲)