PAFS汚染 米軍との意見交換に市民の参加を 「ちゅら水会」が宜野湾市に要請 


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宜野湾市基地渉外課の宮城竜次課長に要請書を手渡す市民団体宜野湾ちゅら水会の町田直美共同代表(左)=16日、宜野湾市

 【宜野湾】普天間基地内や基地周辺から検出され、住民への健康被害が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、市民団体宜野湾ちゅら水会が16日、宜野湾市基地渉外課に要請書を手渡した。宜野湾市長と普天間飛行場の司令官で行う意見交換会に市民を参加させることなどを求めている。

 要請文には(1)PFASによる汚染問題を意見交換会の議題とする(2)宜野湾ちゅら水会を意見交換会に参加させるよう米軍に要望する(3)宜野湾ちゅら水会が国連で行うPFAS汚染問題に関する報告について、意見交換会で米軍に説明する時間を設ける(4)今回の要請に対して文書で回答する―の4点を記した。

 松川正則市長は3月の市議会定例会で、PFASによる汚染問題は「現地レベルの大佐クラスでは対応しかねる」との返答が司令官からあったと述べている。

 一方ちゅら水会は、1973年の日米合同委員会合意「環境に対する合意」に、汚染場所を直接視察するなど「地元のイニシアティブを通じて解決される」などと記されていると指摘。松川市長の発言について「米側に真意を確認してほしい」と要望した。

 同会は7月にスイスの国連会合に出席し、市の回答文書などの資料を提出する予定。市は7月15日までに要請に回答するとしている。意見交換会は不定期で年1、2回開催されており、次回の日程については調整中という。
 (古川峻)