「旗頭」30年ぶりに新調、その特徴は? 八重瀬の富盛区 豊年祭など登場へ 沖縄


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30年ぶりの旗頭新調を祝う区民ら=4日、八重瀬町の富盛公民館

 【八重瀬】八重瀬町富盛区(野原泰区長)はこのほど、旧暦8月の十五夜行事(豊年祭)で使う旗頭2基を30年ぶりに新調した。完成した旗頭が4日、公民館で披露され、区民らが祝った。

 十五夜行事は、伝統行事の多い富盛でも最も大きな行事で歴史がある。旗頭は、北地区、南地区それぞれ2種類ずつあり、中国風の衣装で練り歩く「唐人行列」などで使われる。
 今回は、経年劣化した2基を、文化庁の地域文化材総合活用推進事業の補助金を活用して新調した。組踊の道具などを手掛ける金城裕幸さん(52)=恩納村=が約5カ月かけて制作した。伝統の仕様を受け継ぎつつ、風雨に耐えられる強さと、パーツごとに分解できる修理しやすさを実現した。

 今年の十五夜行事は10月1日の予定だ。コロナ禍の影響で4年ぶりとなり、3年に1度の綱引きも同時開催される。野原区長(62)は「区民による舞台演目もある。出身者ら多くの人に見に来てほしい」と語った。
 (岩切美穂)