豊見城の名所、歩いて探して 自治会が「おさんぽマップ」を発行 沖縄


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「字豊見城ドゥームラおさんぽマップ」

 【豊見城】豊見城市の字豊見城自治会(嘉数浩会長)は、地域の名所や文化財を紹介した「字豊見城ドゥームラおさんぽマップ」を作成した。2万部発行し、地域の小中学校に配る他、近隣の沖縄空手会館などの観光施設などに置く。嘉数会長は「字豊見城には知られていない名所がたくさんある。マップを見ながら散策してほしい」と話した。

 「ドゥームラ」は、地域名が市町村名と同じ集落のこと。嘉数会長と、字豊見城地区人づくり・街づくり協議会会長の宜保正雄さんは5月29日、豊見城市役所に徳元次人市長を訪ね、マップ完成を報告し、市に1000部を贈呈した。

 嘉数会長は「海軍壕公園や沖縄空手会館などの施設もある。観光客が、名所を見ながら2時間ほどで歩いて回れる」と話した。宜保さんは「マップ発行をきっかけに、遊歩道や豊見城グスク跡が地域住民の憩いの場となるような整備につながってほしい」と説明した。

「字豊見城ドゥームラおさんぽマップ」の完成を報告した字豊見城自治会の嘉数浩会長(右から2人目)と宜保正雄さん(同3人目)=5月29日、豊見城市宜保の市役所

 マップは四つ折りで開くとA3の大きさ。片面に、樋川井(ヒージャーガー)や嘉数親雲上(ペーチン)の墓など字豊見城の文化財や名所を記載した地図がある。裏面には、各文化財の説明が書かれている。集落内の主要な通りには「ヒージャーガー通り」「ドゥームラ中道」など名前を付けている。宜保さんは「『屋号』を知る人が減少しており、集落内の位置情報を共有する手段として通り名を載せた」と話した。

 マップは2022年度の県事業「沖縄らしい風景づくりに係る人材育成事業」を活用した。

(岩崎みどり)