小禄猛攻、豊見城に9-3 中盤、打線火を噴く<夏の甲子園2023・県大会>


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 第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会第2日は18日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦9試合が行われた。小禄は9―3で豊見城を破り、糸満は5―0で前原に、沖縄水産は7―2で北中城に勝って2回戦に駒を進めた。雨天で順延となっていた首里―北部農林・辺土名は首里が12―0で五回コールド勝ちを収めた。北谷は5―0で石川に、宜野座は5―1で読谷に勝利し、北山は6―5で浦添商業に、球陽は2―1で沖縄カトリックに、具志川商は2―0で嘉手納にそれぞれ競り勝った。残る1回戦は23日と24日にコザしんきんスタジアムなど3会場で行われる。


豊見城―小禄 4回1死二、三塁、左適時打を放つ小禄の田里天志=18日、沖縄セルラースタジアム那覇(又吉康秀撮影)

 小禄は隣り合う豊見城との対戦。同じ中学出身の選手も多い。1回戦での対戦が決まって以降、「絶対に負けたくない」と闘志をたぎらせていた。

 二回2死満塁、「自分が打ったら流れを引き寄せられる」と打席に立った2番田里天志。狙っていた直球を左にはじき返し先制の2点打を放つ。4番竹下琉揮も直球を左に打ち返して1点を追加。2人が火を付けた小禄打線は勢いに乗り、四、五、六回と連続して点を重ね、八回にもダメ押しの1点を挙げ、豊見城を引き離した。

 立ち上がりに不安定さを見せた主戦東江琉愛だったが、捕手の竹下がうまくリード。三回に2点を奪われ、七回にも四死球から押し出しで1点を返されたが、豊見城打線を七回途中まで8安打に抑え、10奪三振と要所を締めた。竹下は「4番としても、捕手としても仕事を果たせた」と笑顔を見せた。

 秋季、春季大会はともに初戦で敗退。特に春季は最終回に逆転負けを喫する苦い思いをした。田里は「差は開いていたが、最後まで気を抜かなかった」と、試合中に声を掛け合った団結力を強調。重点的に強化してきた打線を誇り、2回戦に向けて気勢を上げた。

(安里周悟)