韓国の尹駐日大使、沖縄に出張所設置の意向 日本政府との交渉再開へ玉城知事に「力添えを」


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玉城デニー知事(右)から記念品を贈られる韓国の尹徳敏駐日大使=19日、県庁

 18日に開催された第10回韓日文化キャラバンIN沖縄に参加するために沖縄を訪れている韓国の尹徳敏(ユンドクミン)駐日大使が19日、県庁に玉城デニー知事を訪ねた。尹氏は、県内への総領事館の出張所設置について、新型コロナ禍で中断していた日本政府との交渉を再開する意向を伝えた。

 過去に県内には韓国の総領事館があったが1995年に撤退したという。コロナ前の2019年まで、日本政府と沖縄出張所の設置について話し合っていたが、コロナ禍で中断していた。尹氏は「当時と比べ、今は観光客も増え事件事故も多いので出張所が必要だ。知事にも力添えをお願いしたい」と話した。玉城知事は「旅行者にとって安全安心な旅ができ、沖縄在住の韓国人の窓口にもなり安心して生活できる。協力したい」と話した。

 日本留学時、沖縄の返還をめぐる基地使用などの問題について学位論文を書いたという尹氏。糸満市の韓国人慰霊塔にも足を運んだとして「二度と戦争の悲劇が起きないように、私たちも努力していきたい」と話した。
 (沖田有吾)