「景観は」「補償は」「早期着手を」 完成まで10年 全線高架の宜野湾道路で説明会


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宜野湾道路(仮称)の説明を聞く参加者ら=19日、宜野湾市真志喜の沖縄コンベンションセンター

 【宜野湾】沖縄総合事務局の南部国道事務所は19日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで沖縄西海岸道路宜野湾道路(仮称)の事業計画説明会を開いた。地域住民ら約100人が参加した。具志堅清一副所長が事業計画を説明し「特に宜野湾の西海岸地域は近年、那覇市と中部を結ぶ交通の要所として渋滞する場所となっている」と道路整備が渋滞解消につながると伝えた。

 西海岸道路は読谷村から糸満市に至る約50キロの道路。同区間内に新たに整備を計画している宜野湾道路は、産業拠点や観光施設間の移動時間を短縮するとともに、渋滞緩和を目的としている。浦添北道路の宇地泊インターチェンジから北谷までの5.8キロの区間で整備される。全線高架となり、沖縄コンベンションセンターの北側とサンエー大山シティ、ハンビータウン周辺に三つのインターチェンジを備える予定だ。整備によって、宜野湾バイパスを使用する約4割の自動車が宜野湾道路を使用すると想定している。

 総合事務局担当者によると早ければ来年度着手となるが、確実な時期は未定だ。事業着手後、完了までにおおむね10年前後を見込む。

 参加者からは騒音のほか、景観を損ねた場合の資産価値の低下に伴う補償について質問もあった。

 市大山の男性は「景観が大きな問題になるのではないか」と問いかけた。担当者は「5~10メートルの高さに橋が設置される予定だ」と答えた。市大謝名の男性は「長い間渋滞に苦しめられている。早期に着手してほしい」と要望を伝えた。
 (名嘉一心)