沖縄コロナ感染、推計週1万人 重点8医療機関でクラスターも 入院744人、病床65%


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新型コロナウイルスの変異株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

 沖縄県は29日、19~25日に定点医療機関54カ所から報告を受けた新型コロナウイルスの患者数が2132人となり、定点1医療機関あたり39・48人となると発表した。総数(推計値)は前週比1・37倍の1万人となった。感染拡大が急速に進んでいるため、県は感染対策を呼びかけている。

 定点報告では、重点医療機関を含む県内各病院の入院患者は計744人(重症者11人)。新型コロナ患者に対応する重点医療機関36カ所(専用病床525床)の病床使用率は65・9%だった。圏域別の病床使用率は本島68・5%、宮古30・8%、八重山53・8%。

 県内では25日以降も感染拡大が続いており、県独自の入院情報共有システム「OCAS(オーキャス)」の集計では、29日午前11時時点の入院患者は計933人となり、25日から約190人増加している。内訳は重点医療機関36カ所で648人、それ以外の病院に計285人だった。

 重点医療機関8カ所でクラスター(感染者集団)が起きており、県内では病床確保が難しくなっている。そのため、救急救命センターがある医療機関23カ所のうち6カ所が救急搬送の受け入れなどを制限している。また、一般診療を行う医療機関27カ所のうち、5カ所では入院制限や緊急性のない手術や検査を延期しているという。

(嘉陽拓也)