宮森小で慰霊祭 64年前に米軍ジェット機が墜落、18人の犠牲者悼む 沖縄・うるま


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慰霊碑「仲よし地蔵」に千羽鶴などをささげる児童たち=30日午前8時36分、うるま市石川の宮森小学校(大城直也撮影)

【うるま】1959年の宮森米軍ジェット機墜落事故から64年となった6月30日午前、児童らが犠牲となったうるま市の宮森小学校で、児童会は追悼集会を、石川・宮森630会と遺族会は慰霊祭をそれぞれ開いた。

 現在の児童や関係者が、事故の犠牲となった18人(うち児童12人)を追悼し、事故が二度と起こらないよう願った。新型コロナウイルスの影響を経て、4年ぶりに通常規模での開催となった。

 同校の全児童約450人と近隣の城前小学校の6年生約60人が集会に参加した。事故で亡くなった児童の氏名が刻まれている「仲よし地蔵」に、平和のメッセージを織り込んだ千羽鶴をささげ、「平和の鐘」を響かせ、黙とうした。

 鐘を鳴らした宮森小6年の児童(11)は「平和や亡くなった方をきちんと思い、参加した。事故や戦争が二度と起きてほしくない」と願いを込めた。

 慰霊祭には事故体験者や関係者が参加した。630会の久高政治会長は「今、沖縄を取り巻く国際関係は厳しい状況にある。県民も不安を感じている。慰霊祭を開催し、平和を発信することには意味がある」と語った。
(金盛文香)