「アートに垣根はない」 沖縄の障がい者の作品30点、横浜で展示販売


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ドアレスアートオキナワの呉屋マリヤさん(左)とhaishopの和田奈央さん=6月17日、横浜市のhaishop

 【神奈川】沖縄県内を中心にアートを通して障がいがある人たちの自立支援に取り組んでいる一般社団法人ドアレスアートオキナワ(那覇市)は、神奈川県横浜市のアパホテル&リゾート(横浜ベイタワー)1階のおみやげショップ「haishop(ハイショップ)」で、絵画作品などの展示販売会を開催している。7月15日まで。

 おみやげを通して社会課題解決を目指すハイショップとのコラボ企画で、県外での展示販売会は初めて。

 「ドアレス―」も店内でアート作品を展示販売するのは今回が初めてで、展示会を契機に「ハイショップ ソーシャルギャラリー」と名付けたコーナーを設けた。その第1弾として、沖縄県内在住の10代から90代のアーティストらの原画作品、約30点を展示販売している。アーティストの一人で90歳の宮城スミ子さんは、キャンバス画2作品を出品。以前に脳梗塞を患い、リハビリを続けながら作品を描き続けている。

 宮城さんの孫で重度のダウン症を伴う小波津有希さんの作品も並ぶ。展示会初日の6月17日には首里城の龍をモチーフにした作品などが買い求められた。

 今回の企画にはドアレスアートオキナワと活動連携を結ぶ、障害福祉事業所の一般社団法人いろは(那覇市)や、沖縄県内で就労支援事業などを展開するTAMAMONO(タマモノ)などの各事業所の利用者らが制作した置物や手作りアクセサリー、雑貨なども同時販売している。ドアレスアートオキナワの呉屋マリヤ事務局長は「横浜のこの場所で実現できたことがアーティストのさらなるやる気向上につながる。アートに垣根がないことを知ってほしい」と来店を呼びかけた。

 ハイショップの和田奈央ブランドマネージャーは「地域と地域がつながり、社会課題解決に視野を広げていきたい」と話した。問い合わせはドアレスアートオキナワ、電話050(3196)8886。 

(中川廣江通信員)