MC130の格納庫建設、2027年9月まで要する見込み 米軍嘉手納基地 元駐機場「パパループ」の使用さらに長期化か


この記事を書いた人 琉球新報社
旧駐機場「パパループ」でエンジン調整をするMH60Mナイトホーク=5月16日、米軍嘉手納基地

 【中部】米軍嘉手納基地を拠点とする米空軍第353特殊作戦群の駐機場エリア拡張工事を巡り、米軍の予算不足で建設が遅れていた整備格納庫の完成時期が、2027年9月と見込まれていることが、4日までに分かった。米軍は格納庫の工事遅れにより、予定期間を超えて住宅地に隣接する元駐機場「パパループ」を使用している。

 米国防総省は国防予算の大枠を定める24年会計年度(23年10月~24年9月)国防権限法案で、MC130特殊作戦機の整備格納庫の建設予算として約8890万ドル(約128億円)を計上している。承認されれば24年7月に着工し、27年9月に完成の予定。

 米軍は第353特殊作戦群区域を開発するため、2019年2月からパパループの一時使用を開始。当初は嘉手納町に対し、使用期間は2年と通知していた。パパループは民間住宅地に近く、騒音悪臭の問題があることから、町や町議会は使用停止を求めている。

 琉球新報は4日、米軍にパパループの使用延長について問い合わせたが、午後5時までに回答はなかった。

 パパループを巡っては、米軍が防錆整備格納庫を建設する計画もあり、パパループの使用が恒常化する可能性が指摘されている。
 (石井恵理菜)