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「サンゴの危機、自分事に」 エシカル起業家の金城由希乃さん 日焼け止め開発、地域に配慮【step】


社会
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講話する金城由希乃さん=8日、那覇市泉崎の琉球新報ホール(喜瀨守昭撮影)

 「新報女性サロン」の後継企画「step~自分らしく一歩前へ」(琉球新報社主催)の第4回講座が8日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。「サンゴに優しい日焼け止め」を企画開発しエシカル起業家として活躍する金城由希乃さんが登壇。人や地域などに配慮しながら展開する自身の事業を紹介しながら、人が互いに自分らしくいられる、平和で幸せな社会づくりに向けた熱い思いを語った。

 金城さんは日焼け止めの開発に当たり、多くの人から資金を募るクラウドファンディングを活用するなど、サンゴの危機を自分事として捉えてもらうよう苦心してきた。

 自身もかつて日焼け止めを塗って海を楽しんでいたところ、ダイバーに「サンゴが死んじゃうよ」と言われた経験があった。「サンゴが死ぬという言葉を人のせいにしてきたが、被害を与えていることに気付き自分事になった」と振り返り、これが商品開発の原動力になったと説明した。

 また、海岸の漂着ごみを媒介に、清掃を担うビジターと地域をつなぐ「プロジェクトマナティ」を紹介した。事業は2020年に始まり、ビジターを受け入れるパートナーが県内外に拡大し、コミュニティーの輪が広がっているという。 (小波津智也)