県は13日、3~9日に県内54定点医療機関を受診した新型コロナウイルス患者数は2250人で、1定点医療機関あたり41・67人と発表した。直近1週間の患者総数(推計値)は1万560人。定点当たりの患者数は前週の48・39人より6・72ポイント減っており、5類移行後初めて前週を下回った。ただ、年代別の0歳と5~9歳では前週比を上回っており、小児の間では感染拡大が続いている。
宮里義久感染対策統括監は「現段階で流行がピークを越えたとは判断できない」と説明。今後の流行も見通せないため15~17日の3連休を含めて日頃の感染対策を呼び掛けた。
年代別の定点あたり患者報告数は80歳以上が5・80人と最多で、続いて60代と40代が4・50人などだった。0歳では前週比0・01ポイント増の1・07人、5~9歳では同0・27ポイント増の3・46人だった。
県内全病院の新型コロナ入院者数は3日に昨夏の最多人数と同じ1166人を記録したが、9日は966人に減少した。
9日時点の病床使用率は県全体が73・9%。圏域別では本島75・0%、宮古45・9%、八重山92・3%となっており、県内全域で医療逼迫が続いている。
玉城デニー知事は13日、県庁で会見を開き、コロナ禍では例年7~8月に感染が拡大しているため「今後、長期わたり県民も来県者にも十分な医療を提供できなくなる事態も想定されている」と述べ、感染対策を呼び掛けた。
(嘉陽拓也)