嘉手納飛行場で最大108デシベル 大規模演習で朝から爆音 三連協の目視調査で離着陸は234回


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米軍嘉手納基地を離着陸する航空機を確認する職員ら=18日午前10時49分、嘉手納町の道の駅かでな展望台

 沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(会長・桑江朝千夫沖縄市長)は18日、嘉手納町の「道の駅かでな」などの基地周辺3カ所で目視調査を実施した。騒音最大値は午前9時22分にF35Aが離陸した際の108・7デシベルだった。

 離着陸などの目視確認回数は234回だった。100デシベルは「電車が通る時のガード下」の騒音に相当し、これを超えると聴覚機能に異常をきたすレベルとされる。

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目視調査を視察した三連協会長の桑江朝千夫沖縄市長=18日午前10時42分、嘉手納町の道の駅かでな展望台

 夏の目視調査は例年8月に行われるが、現在実施されている大規模演習「ノーザン・エッジ23―2」の影響で騒音が増加していることを踏まえ、実態を把握するために前倒しで行った。

 調査は午前8時から午後6時まで行われた。午前8~9時台にかけて、F35AやF15E、FA18などが次々に離陸した。F35AとF15Eが予防着陸する様子も確認された。

 調査を視察した桑江市長は、5月から沖縄市内で騒音苦情が例年になく多くなっているとし、「調査結果をデータ化し、(離着陸)件数や騒音値を米軍や防衛省に示して被害の実態を知ってもらいたい。約束した飛行ルートを守ってもらい、騒音被害を食い止めていかなければならない」と述べた。
 (石井恵理菜)