リゾートホテルや人工ビーチ計画に反対 住民ら「検証する会」を結成 潮の流れやウミガメ産卵への影響を指摘 沖縄・大宜味、結の浜


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リゾートホテル建設や人工ビーチ整備事業に反対する「大宜味村結の浜人工ビーチ事業を検証する会」のメンバーら=24日、大宜味村

 【大宜味】沖縄県大宜味村塩屋の「結の浜」に大型リゾートホテルを誘致する計画を巡り、環境面への影響が避けられず、丁寧な住民説明がされていないなどとして、反対する住民らが24日、「大宜味村結の浜人工ビーチ事業を検証する会」を結成した。同日、結の浜の海岸で記者会見を開き、ホテル建設や並行して進められている人工ビーチの整備計画について、問題点などを指摘した。

 会は大宜味村の住民4人と、村議らが中心となって結成した。呼び掛け人の一人、山本大五郎さんは「昨年12月にホテル誘致説明会の中で、人工ビーチの整備を知らされた。前村政の中で進められてきているが、村民に対して不明瞭と言わざるを得ない」と指摘した。同じく呼び掛け人の宜保昇さんは人工ビーチ整備の工事費が10億円に上るとし「一企業のために、お金を使って人工ビーチを造ることは納得できない」と語った。

 土木技師の奥間政則さんは、村内で調査した結果、工事の影響で潮の流れが変わり、護岸がえぐられたり砂浜が浸食したりすることが考えられるとし、人工ビーチ建設による影響を指摘した。ウミガメ調査員が収集したデータも公開され、人工ビーチの造成で産卵ができなくなる可能性があるとした。
 (池田哲平)