【動画あり】誤作動で大量の泡消火剤が噴出 なは市民協働プラザの地下駐車場 17日には市総合福祉センターでも 那覇市がPFAS含有の有無を調査


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消火設備の誤作動により流出した泡消火剤=25日、那覇市銘苅のなは市民協働プラザ

那覇市は25日、市銘苅のなは市民協働プラザ地下駐車場と市金城の市総合福祉センター地下駐車場に設置された消防機器から泡消火化剤が漏れ出る事故が発生したと発表した。発生日は協働プラザが25日で、福祉センターは17日。市は泡消火剤に有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が含まれるか調査している。いずれも泡消火剤の外部への漏出は確認されていない。

市民協働プラザの漏出事故は25日午前10時50分ごろ発生。地下駐車場のスプリンクラーの誤作動で、10分程度泡消火剤が噴出した。地下駐車場は一時、大量の泡で覆われ、施設職員が出庫する車両を念入りに洗浄するなど対応に追われた。

市によると、駐車場には当時29台の車両があった。車両などの洗浄に使用した水は施設内の雨水貯留槽に保管し、今後、処分する。駐車場は泡消火剤が完全に除去されるまで使用できない。

目撃者の男性によると、突然「ボン」と大きな音が聞こえ、周囲が煙霧のようなもので真っ白に包まれた。その後しばらくして、スプリンクラーから勢いよく泡消火剤が噴射されたという。男性は「化学製品のようなにおいがした」と語った。

一方、市総合福祉センターでの漏出事故は17日午前10時ごろ発生。消防機器の部品撤去作業中に誤って泡消火剤をふさぐ弁を取り除いたことで漏出した。その日は祝日だったため一般車両の駐車はなかった。

環境省の2020年の調査によると、PFASを含む泡消火剤の総量は県内で4万8344リットルの存在が確認されている。2010年に製造・使用が禁止されて以降、国は代替品への切り替えを促している。
(吉田健一、大嶺雅俊)