バスケ、美来工科(男子)が初戦を突破 復帰の山城、全国で輝く 女子西原は敗退 全国高校総体


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1回戦 美来工科ー駒澤大付属苫小牧 第2Q フェイントで守備を抜き去りシュートを決める美来工科の山城颯主将=25日、札幌市の北海きたえーる(大城三太撮影)

 【北海道総体取材班】全国高校総合体育大会・北海道総体第3日は25日、北海きたえーる(札幌市中央体育館)などでバスケット男女1回戦が行われた。男子美来工科は駒澤大付属苫小牧に90―72で勝利し、初戦を突破した。女子西原は72―80で鵠沼(神奈川)に敗れた。ソフトテニス男子団体戦は八重山が0―3で立命館守山(滋賀)にストレートで敗れ、初戦で敗退した。

復帰の山城 全国で輝く

 主将の山城颯(はやて)が要所で3点弾やゴールに切り込むドリブルから得点し、コート上で輝きを放った。5月に左足首靱帯(じんたい)に大けがを負った。「本格的に練習ができるようになったのは北海道入りする4日前。主将としてチームを勝たせるために自分にできることをしようと思った」と己を信じ、チームを活性化させた。

 結果を分けたのは第2Q(クオーター)。第1Q序盤から押され気味だったが、山城や玉城宏逢(こうあ)の連続得点で23―25で食らいつき第2Qへつなぐ。第2Qは出だしから連続10得点と波に乗った。そのうち6点は田村美智(みんと)。初のリードを奪う得点を決め、相手のボールを奪っての速攻も決めた。第4Qには3点弾3本を含む13点連続失点で残り3分34秒で8点差まで迫られたがタイム後、屋良誠志郎の得点で相手の勢いを断ち切った。

 変幻自在のドリブルやパスで攻撃の要となった宮里駿太は「先輩たちといい経験をさせてもらって、これまで届かなかった全国初勝利をつかめてうれしい」と感謝の思いをたぎらせた。

 2回戦は昨年3位の藤枝明誠(静岡)。山城は「挑戦者なので身構えずに全力を出し尽くしたい」とコートでとことん暴れる覚悟だ。
 (大城三太)


西原、守備を崩せず

1回戦 西原―鵠沼 第3Q、速攻から逆転となるレイアップシュートを決める西原の島村曜莉=25日、札幌市の北海きたえーる(大城三太撮影)

 西原は悔しい1回戦負け。チームをけん引した主将の島村曜莉(あいり)は「ルーズボールやリバウンドを与え過ぎた。リングに向かう姿勢も相手が上だった」と悔しさをにじませた。3点弾4本を決めた酒井栞奈(かんな)だったが、「高さに対応できず、後半は速攻が思うようにいかなかった」とうつむいた。

 相手はシュート精度が良くなかったがリバウンドで空中を支配し、得点へとつなげた。

 西原は第1クオーター(Q)を16―27と出遅れたが、第2Qは粘って41―40で折り返した。後半はリードを許した後、島村のレイアップシュートで逆転。しかし、その後はほとんどの選手に疲れが見え始め、ボールを失うターンオーバーやパスミスが頻発。4Q、残り4分で1点差まで詰め寄ったが、相手のしつこい守備を打ち破ることができず8点差で屈した。

 島村は「自分の実力がどれくらいかみんな分かったはず。それぞれの課題に取り組んでいきたい」と冬のウインターカップ出場に向けて成長を誓った。
 (大城三太)


(北海きたえーるほか)

▽男子1回戦

美来工科
 90―72(23―25,27―14,19―13,21―20)
駒大苫小牧(北海道)

▽女子1回戦

鵠沼
80―72(神奈川)(27―16,13―25,21―15,19―16)
西原