バドミントン団体女子、南星が劣勢巻き返し頂点 男子団体は玉城が全勝V 県中学総体


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シャトルに食らいつく南星の與座咲希枝(手前)、糸滿ユリアペア=25日、糸満市の西崎総合体育館(大城直也撮影)

 沖縄県中学校総合体育大会は25日、各地でバドミントン、サッカー、テニス、卓球、軟式野球、バスケットボールの6競技が行われた。バドミントンは団体戦を行い、女子決勝リーグは2チームが2勝1敗で並んだが、取得マッチ率で南星が上回り、2年連続3回目の優勝を果たした。男子は決勝リーグ3戦全勝した玉城が初めての頂点に立った。サッカーは決勝で小禄が与勝を3―0で下し、2年連続15回目の栄冠を手にした。テニスはシングルスは男子が日渡翔己(長嶺)、女子は宮里琉花(長嶺)、ダブルスは男子は仲宗根悠日都・仲村亮真(西原東)、女子は比嘉桜実・松代奈海(石嶺)が制した。軟式野球は豊見城と東風平が決勝に進出した。

マッチ率で上回り栄冠 南星

 

 女子決勝リーグ初戦を落としてしまった南星が、その後2連勝し、取得マッチ率の差で優勝をつかみ取った。金城光咲主将は「(初戦の)負けでチームが一つになった」と振り返り、仲間と手にした優勝を喜んだ。

 24日のリーグ初戦、糸満に1―2で敗れてしまい、「気持ちが切り替えられなかった」(金城)。一夜明け、西崎との2戦目の前にチームで話し合った。「九州に行く覚悟はあるのか」と金城が声をかけ、気持ちが一つになり、3―0で西崎に勝利した。

 負けられない第3戦。相手はすでに2勝し、優勝に王手をかけている越来。シングルス、ダブルスを終えて1勝1敗となり、勝敗の行方は糸滿ユリア・與座咲希枝のダブルスにゆだねられた。

 第1ゲーム、一時は5点リードするが、2人とも守りに入ってしまい、逆転で落とした。第2ゲームはネットへ詰めて得点していた長身の相手選手へロングサーブやクリアで前に出さないようにして取り返した。第3ゲームも有利に進め、最後は糸滿がスマッシュやドロップで相手を揺さぶり、甘く上がったシャトルを與座がプッシュし、勝負を決めた。

 金城、糸滿、與座は昨年も九州大会を経験したが初戦で敗れた。3人は「まずは1勝し、1回戦を突破する」と力を込めた。
 (屋嘉部長将)


最終複で勝負決す 玉城

 

ポイントを奪いガッツポーズする玉城の上里明輝(手前)と飯塚聡ペア

 玉城と宮里の2勝同士の対戦となった男子決勝リーグ最終戦。第1ダブルスとシングルスを終えて1勝1敗とならんだが、最後は玉城の上里明輝・飯塚聡が勝利し、県中学総体初優勝をたぐり寄せた。

 上里・飯塚の相手はこれまでの対戦で敗れていた。「ここは取らないといけない」(上里)と気合を入れコートへ。第1ゲームは上里が粘りながら、甘い返球を誘い、飯塚が決めるパターンが決まり先制。しかし、第2ゲームはネットやライン際を狙いすぎてしまい、ミスが重なり、取り返されてしまった。

 第3ゲームは「試合1発目の気持ちに」(上里)と一度気持ちをリセット。連続得点で終始リードし、最後は上里の深めのショットを相手が返せなかった。勝負のかかった試合をものにし飯塚は「優勝はうれしかったけど、自分たちが(勝利を)取らないといけないプレッシャーがあった」と真情を吐露した。

 2人が組み始めたのは2年生の時。飯塚がダブルスが初めての経験で、最初はうまく連係が取れず、上里は「ラケット2本折った」と笑いながら振り返る。全国大会出場もかかる九州大会へ飯塚が「全力で楽しむ」と言うと、上里は「こいつを引っ張っていけるようにしたい」と息の合った掛け合いも見せながら、3位以上を狙う。
 (屋嘉部長将)