【動画】公の場は4カ月ぶり 那覇市議の久高氏が会見 5000万円授受を否定、議員は継続の意向


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
5000万円の授受について会見を開く久高友弘那覇市議=28日午前、那覇市の沖縄県市町村自治会館

 那覇市有地の所有権を巡り、市議会議長室で現金5千万円の受け渡しがあったとして3月に議長を辞職した、久高友弘市議が28日、市旭町の県市町村自治会館で記者会見を開いた。

 久高氏は5千万円について、市有地の所有権を主張する女性の後見人が全額持ち帰り、自身の現金授受を改めて否定した。その上で「多くの方々には迷惑と心配をおかけした。申し訳ありませんでした」と謝罪した。一方、議員は続ける意向を示した。

 久高氏が公の場に現れるのは3月以来、約4カ月ぶり。今回のタイミングでの会見について久高氏は「体調不調から回復したため」とした。会見には亀川偉作弁護士が同席し、司会を大山孝夫市議が務めた。

 5千万円の受け渡しがあったのは2021年2月8日。所有権を主張する女性は、那覇市上之屋の旧泊浄水場関連用地の所有権回復を求める90代の義母の後見人。戦後の混乱期に、所有する土地が市有地に変わったと訴えている。一部の土地の所有権を巡り、市を相手に訴訟を提起したが敗訴した。

 女性は久高氏に所有権回復に向けた活動を委任し、本紙取材に同女性は久高氏は現金を受け取っていないと主張している。

 県警は5千万円の授受について、贈収賄の可能性も視野に関係資料を押収し、関係者から事情を聴いている。

 久高氏の問題を受け、市議会は6月定例会で、議員の果たすべき役割や法令違反をした場合の対応などについて定めた政治倫理条例案を賛成多数で可決した。

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