「読書バリアフリー」へ 沖縄県立図書館が特支校で説明会 録音図書や郵送サービスを紹介


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「読書バリアフリー」に向けて、県立図書館のサービスやデジタル図書などについて桜野特別支援学校の職員や生徒らに説明する同図書館の職員ら=24日、県立桜野特別支援学校

 【名護】障がいの有無に関わらず全ての人に読書を楽しんでもらう「読書バリアフリー」に向けて、名護市の桜野特別支援学校(津波佳和校長)は24日、県立図書館の職員らを招いた説明会を開いた。県立図書館が特別支援学校で利用者説明会を開くのは初めてで、生徒や保護者、職員らが参加した。視覚障がいを抱えた人に向けたデジタル録音図書や来館困難者対象の郵送サービスなどを説明した。

 「読書バリアフリー」は2023年上半期の芥川賞に選出された市川沙央さんが受賞会見で言及し、話題となっている。19年6月、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)が成立し、国は障がいのある人が、利用しやすい形式で本にアクセスできることを推進している。

 24日の説明会は、大活字本や、点字図書、デジタル録音図書の国際標準規格「デイジー」など、県立図書館で利用できるさまざまな本を紹介した。一定の障がいがある人でも郵送で本を借りられるサービスがあることなどを説明し、県立図書館の利用者登録を薦めた。

 説明会を企画した同特別支援学校司書の手登根千津子さんは、「図書館を使うことを遠慮している子どもたちや保護者にも知ってもらい、読書バリアフリーにつなげていきたい」と語った。
 (池田哲平)