ハンドボール 女子のコザ、男子の興南ともに敗退 コザ、堅い守備に苦戦 興南、昨年王者止められず 全国高校総体


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 【北海道総体取材班】全国高校総合体育大会・北海道総体第6日は28日、ハンドボール男女3回戦、空手道男女個人組手決勝まで、女子団体組手3回戦まで、レスリング女子個人対抗戦準決勝まで、ボート男子シングルスカル、ダブルスカル予選が行われた。ハンドボール男子は大阪体育大浪商に21―29、女子は県立福井商に17―25で敗れた。空手男子個人組手は当間盛飛(沖縄尚学1年)が2回戦を突破したが、3回戦で敗れた。残りは男女とも初戦敗退だった。レスリング女子53キロ級の宮城瑠菜(北部農林2年)は1回戦で敗れた。ボート男子はシングルスカル、ダブルスカルで敗退した。


コザ―福井商 前半、シュートを打ち込むコザの瑞慶山妃桜里=28日、函館市の函館アリーナ(ジャン松元撮影)

 最後まで気持ちを切らさず走り抜けた。コザは立ち上がりからリードを許すも、積極的な攻撃で冷静に点を返していった。だが相手の堅く高い守備に苦戦。後半で追い上げを図ったが点差を広げられ、目標の8強には届かなかった。

 福井商は3月の選抜で敗れた相手で、コザにとってリベンジに燃えた重要な一戦。だが相手の圧のあるディフェンスにはじかれ、シュート本数は2回戦の3分の1ほどにとどまった。3点リードを許した前半15分、7人攻撃で勝負を仕掛けたが、またも阻まれた。

 後半は守備を横一線から3―2―1やマンツーマンに切り替えると、CB・瑞慶山妃桜里のカットイン、左サイド・上江洲詩奈のサイドシュートで連続得点。流れを引き寄せ猛追したが、巻き返せなかった。

 この日大会を通してチーム最多8得点を挙げた瑞慶山。2回戦で右手を負傷しながらも、「自分で打ちに行く」と強い気持ちで守備を割り、仲間を鼓舞した。

 選手は悔し涙を流しながらも「このチームで3年間戦えて良かった」と笑顔をはじけさせる。主将の宮城愛澄は「後輩たちに悔しさを伝えて、来年は自分たちを超えてほしい」と思いを託した。

(石井恵理菜)


興南―大体大浪商 後半、ジャンプシュートをねじこむ興南の宜寿次政伍=28日、函館市の函館大学(ジャン松元撮影)

 興南は昨年王者を前に3回戦で屈した。洲鎌史成主将は「前半は自分たちのペースで速攻もはまった。後半は攻めでパスミスが出て攻めあぐねた」と苦戦の理由を語る。11―13と2点ビハインドで後半へ折り返したが、パワープレーを得意とする相手に勢いがあった。

 自陣左サイドを何度も崩された。6連続失点もあり、相手ペースにのみ込まれた。GKの石田龍ノ介はファインセーブを連発しつつも、「相手右45度の選手のパワーとスピードが並外れていた」と個人技の高さに翻弄(ほんろう)された。

 速い展開の応酬になるなか、相手にもパスミスはあり、隙がない訳ではなかった。ただ、興南はGKと1対1になる場面で得点を決められない場面が続き、点差を引き離された。

 攻撃の際、選手の立ち位置が固定されてパスコースが限られ、パスに迷う場面や互いに動きが重なる場面もあり、チームの課題となった。

 照屋喜隆監督は「全国チームのパワープレーに負けない体づくりも必要になる」としつつ、宜寿次政伍らの名を挙げ、健闘をたたえた。

(大城三太)