大東太鼓が登録された「未来遺産」って何? <ニュースはじめの一歩>


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大東太鼓を披露する北曙会メンバー

 Q:北大東村の子どもたちによる「北曙(ほくしょ)会」と大東太鼓が登録された「未来遺産」って何だろう?

 

 A: 未来遺産運動は日本ユネスコ協会連盟による100年後の子どもたちに残したい文化や自然の継承活動をする団体に光を当てる事業です。活動を「プロジェクト未来遺産」として登録しています。

 大東太鼓の登録が決まったのは2月28日。6件のうちの一つとして「大東太鼓~北大東島の子どもたちが伝える開拓の文化」のプロジェクト名で登録されました。

 2009年の未来遺産運動開始からこれまでに全国で79件が登録されています。県内では09年にうるま市のあまわり浪漫の会による現代版組踊「肝高の阿麻和利」と「キムタカのマチづくり」、19年に中城村南上原組踊保存会による創作組踊「糸蒲(いとかま)の縁」が登録されています。どちらも子どもたちが主体となる活動です。

 登録されると応援金20万円が贈られ、同連盟のホームページで紹介されるなどの利点があります。それ以上に、周囲と活動に携わる本人たちが取り組みの意義を再認識し、自信と誇りを持つことが最大の利点と言えるでしょう。

 あまわり浪漫の会の長谷川清博会長は「活動が評価された喜びが大きかった。認知度が上がり、アジアの芸術祭に出演するなどの機会につながった」と話します。中城村南上原組踊保存会の仲座包子会長も「子どもたちの自覚が高まり、周囲も活動に一目置くようになった。大人も頑張ろうと活動が活発化した」などと話しました。大東太鼓と北曙会も今後さらに注目され、北大東村、そして沖縄県の宝として飛躍が期待されます。