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「生活圏で訓練しないで」 宮古島平和ネットワーク、陸自の行進訓練に中止要請文


この記事を書いた人 琉球新報社
陸上自衛隊宮古島駐屯地の行進訓練をやめるよう要請する宮古島ネットワークの下地博盛共同代表(左から3人目)ら=1日、宮古島市

 【宮古島】陸上自衛隊宮古島駐屯地が3~4日にかけて敷地外で行進訓練を実施することを受けて、宮古島平和ネットワークは1日、宮古島市内で記者会見を開き、市民の生活圏を軍事行動の範囲と想定した訓練をしないよう求める要請文を発表した。平和ネットワークは「事前説明会で防衛省は、敷地外での訓練を行うとの説明を一切していない」として中止するよう求めた。

 要請文では、防衛省や沖縄防衛局は有事の際に市民がどのような影響を受け、どのように保護されるのかを説明していないという。また、配備するミサイルについては「抑止のために置かれるのであって、撃つことを前提にしていない」とした。

 平和ネットワークは「有事の際に島が被害を受けることを想定して訓練するのは矛盾だ」と指摘した。

 下地博盛共同代表は「市内で初の訓練を機に、この訓練が島全体で実施されるような状況になることを危惧している」と強調した。

 平和ネットワークは訓練が実施される3日午後8時ごろ、保良訓練場ゲート前で抗議するという。下地朝夫共同代表は「国は戦争の準備を着々と進め、国民の意識までも変えようとしている。そうならないために、多くの人が抗議する必要がある」と強調した。
(友寄開)