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テニス、沖尚の男女が3回戦へ 男子、喜久川がタイブレーク制す 全国高校総体


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 【北海道総体取材班】全国高校総合体育大会・北海道総体第10日は1日、北ガスアリーナ札幌46(札幌市中央体育館)でボクシング各階級3回戦、テニス男女2回戦までが行われた。ライトウエルター級の川端響也(名護商工3年)は判定で勝利し、8強入り。2日の準々決勝へ進んだ。フライ級の根間空志(陽明高支2年)は大阪代表に、バンタム級の比嘉理喜(名護商工3年)は神奈川代表にそれぞれ判定で敗れた。テニス団体戦は男子沖縄尚学が1、2回戦を突破した。女子沖縄尚学は初戦の2回戦を勝ち進み、3回戦へ駒を進めた。


男子団体2回戦 タイブレークを制し、喜ぶ沖縄尚学の喜久川楓=1日、北海道の苫小牧市緑ケ丘公園庭球場(屋嘉部長将撮影)

 ダブルス、第1シングルスともにタイブレークにもつれ込んだ沖縄尚学男子の2回戦。応援も互いに得点が決まるたびに、拍手でたたえた。最後は第1シングルスの喜久川楓(2年)が決めて、大きな拍手を受けながら、両手をかかげて喜んだ。

 喜久川は強力なフォアを武器にアグレッシブに攻めて3ゲームを連取。しかし、ダブルスの大城琉翔・越村昭斗組がリードしているのもあり、「勝ちを意識してしまった」とミスが重なってしまい、3―3と追い付かれる。

 その後は互いにゲームをキープし、タイブレークにもつれ込んだ。「苦手ではない」というタイブレークは、サービスポイントをキープし続けた。相手のサービスでミスを誘い、有利に進めた。最後は喜久川がフォアに回り込んだラリーを続け、相手が先に根負けし、アウトとなり7―4で決着した。

 これまでの団体戦では大事な場面で負けていた。今回、そんな場面で初めて勝てたことに「かなりの自信になった」と疲労困憊(こんぱい)な表情の中にも笑みを見せる。次戦の3回戦を超えれば、沖縄尚学男子初の8強入りとなる。喜久川は「チームに流れを持ってくる立場なので、引いちゃだめ。どんな相手でもアグレッシブに攻めたい」と意気込んだ。

(屋嘉部長将)


ダブルス完勝で流れ 女子 新城・田中組 1Gも与えず

女子団体2回戦 ボレーをする沖縄尚学の田中音色(手前)とペアの新城英万

 女子団体優勝を狙う沖縄尚学が初戦となった2回戦の慶風(和歌山)に3勝し、さい先の良いスタートとなった。

 沖縄尚学に流れをつくったのは新城英万と田中音色のダブルスだった。得意な得点パターンは田中がストロークで甘い返球を誘い、新城がボレーで決める展開。この日は田中、新城ともにストローク、ボレーを決めることができた。相手に1ゲームも与えず、8―0と完勝した。流れに乗って、シングルスの水口由貴、井手葵も続けて勝利した。

 九州総体からペアを組んだ新城と田中。「(試合を)やるごとにどんどんいい感じになってきている」と手応えを感じている。

 3回戦は昨年の全国総体決勝で敗れ、優勝を奪われた野田学園(山口)。今大会のヤマ場となりそうな対戦に、1年生の田中は「挑戦者なので英万先輩と一緒に戦い、流れを持ってきたい」と意気込む。昨年の悔しさを知る3年生の新城は「去年のことは意識はあるが、お互いの役目を果たしていけば、いける」と雪辱の先にある頂点を狙いに行く。

 (屋嘉部長将)