台風6号、沖縄本島にUターン? 影響長期化のなぜ 高気圧や海水温が複雑進路の要因に


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 沖縄地方を暴風に巻き込んでいる台風6号は速度が遅く、動きが複雑化している。気象庁の予測では、沖縄から遠ざかった後、5日以降に沖縄地方に再接近することが予想され、さらに影響が長引く恐れもある。

 気象庁が2日午後7時に発表した進路予報図によると、4日午前までゆっくりとした速さで西北西に進んだ後、5日午後まで東シナ海に停滞し、その後は東北東に進路を変える見込みだ。

 沖縄気象台によると、上空の風が弱いことや、本州から黄海付近に広がる高気圧により台風の進路が複雑化している。台風は高気圧のへりに沿って進むが、台風の上空の流れが弱く、北側に高気圧が停滞しているため、台風の進路を阻んでいる。高気圧が太平洋側に広がれば、台風の進路にも影響する見込み。

 台風は海水温が高い赤道付近で発生し北上した後、海水温の低い海域で温帯や熱帯の低気圧に変わるのが特徴だが、沖縄近海の海水温が30度程度と高いため、台風6号は長時間にわたり勢力を維持している。

 沖縄気象台は、台風の進路や強さには変動があることから、最新の気象情報を常に確認するよう呼びかけている。
 (慶田城七瀬)