【台風6号の被害状況】2人死亡51人けが 停電は21万世帯 石垣島地方も暴風域に 避難者は970人(3日午前0時)


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強風にあおられ横転した車両=2日午後0時56分、北中城村仲順(大城直也撮影、画像の一部を加工しています)

 大型で非常に強い台風6号は2日、勢力を維持したまま西北西へ進み、沖縄本島地方や宮古島地方は暴風にさらされた。沖縄電力によると、2日は最大で県内全世帯の34%となる34市町村21万5800世帯(同日午前10時現在)が停電した。琉球新報が県内各消防に確認したところ、2日午後8時現在で車庫の倒壊や火災で男女2人が死亡、強風による転倒などで51人が負傷した。

 7月31日午後1時26分に大東島に暴風警報が発表され、県内では2日以上、暴風にさらされている。39市町村が避難所を開設し、2日午後8時時点で少なくとも計970人が避難している。8月2日午前6時9分には、石垣島地方の暴風警報が発表された。気象台によると、午後6時の観測で同地方の一部が暴風域に入っている。

 大宜味村では1日午後10時過ぎ、自宅の車庫が倒壊し、下敷きになった男性(90)が死亡した。うるま市では同日午後9時すぎ、コンクリート造2階建て民家が全焼し、上半身にやけどを負った女性(89)が搬送先の病院で2日に亡くなった。停電し、ろうそくを使っていたといい、県警は出火との関連を調べる。

 沖電によると、午後9時現在で県内35市町村17万6990世帯が停電している。ピークの21万世帯から減少しているが、石垣市で新たに150世帯が停電しており、宮古・八重山地方で停電の被害が広がる恐れもある。沖電は暴風域を抜け次第、被害箇所を特定し復旧作業に当たるとしている。

 台風が本島地方から遠ざかっていることから、那覇空港ターミナルビルは3日午前6時から、3日ぶりに通常通り開館する。一方、宮古空港と石垣空港は引き続きターミナルビルが終日閉館となる。
 (小波津智也まとめ)