台風6号の暴風雨の中、那覇市内のホテルでは2日、延泊や新規チェックイン・アウト対応に追われた。手続きを待つ宿泊客らでロビーが混雑したため宴会場を開放したホテルや、子連れ客がくつろげるキッズスペースを設けるホテルも。ホテルに缶詰になっった宿泊客に向け、各ホテルは工夫を凝らしている。
那覇市のノボテル沖縄那覇は、航空便の欠航による延泊の申請や、宿泊先が満室になったためチェックアウトせざるを得なかった観光客らの新規の宿泊申し込みでロビーはごった返した。
外に出られない宿泊客に向け、輪投げや魚釣りなどの縁日をイメージしたブースを宴会場に設けた同ホテルの坂本公敏総支配人は「これ以上は新規宿泊を受け付けられない。この先停電しないとも言えず、自家発電を使っても半日しか持たない」と不安を漏らした。
那覇市のロワジールホテル那覇もチェックイン・アウト客に対応するため、宴会場を開放した。子どもも遊べるように、絵本やおもちゃのあるキッズスペースを用意。
同ホテルの武田寛枝総支配人は「朝食だけでも800人が食事をするので、食材がどのくらい持つのか不安だ」と話した。
ホテルパームロイヤルNAHAでは、予約が殺到し延泊を受け付けられない状況が続いている。レストランは暴風でテラス席が使えないため、室内は常時満席。宿泊客が食事を欠かすことがないよう、新たにテイクアウトできるようにした。
一方、同ホテルではシーツやタオルの交換で取引のあるリネン会社が暴風で配達を休止したという。高倉直久総支配人は「台風で急に対応できなくなったようだ。どうしたらいいのか」と頭を抱えた。
(與那覇智早)