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座ってできる!頭と体のリハビリDVD完成 制作・配信のアカバナプロジェクトが関係施設に無料提供


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完成したDVD。「ウチナーグチ」と「手話」のリハビリ動画の2枚組

 コロナ禍の高齢者の認知症予防や介護現場の負担軽減を目的に、頭と体を動かす動画を制作・配信する「アカバナプロジェクト」はこのほど、リハビリ動画をまとめたDVDを制作した。県内41市町村や関係施設に無料で提供する方針で、7月27日には第1号となる、うるま市に寄贈した。特別支援学校教諭でプロジェクト代表の山城郷士さん(42)は「多くの方に活用してもらいたい」と語る。

 山城さんと、宜野湾市地域包括支援センター長の中村文彦さん、リハビリ助手の崎濱秀樹さんの3人で活動するプロジェクトは、コロナ禍の外出制限などで高齢者の認知力や筋力低下が危惧される中、動画を見て簡単な運動ができるよう、ユーチューブに「アカバナチャンネル」を開設。マンネリ化を防ぐため365日分の動画を約2年4カ月かけて制作し、座りながらできる頭や体のリハビリ動画を配信する。高齢者施設などで活用されている。

うるま市の幸地美和福祉部長(左端)らにDVDを寄贈したアカバナプロジェクト代表の山城郷士さん(左から2人目)=7月27日、うるま市役所

 その後、施設からネットがない場所でも利用したいという要望が寄せられ、DVD制作に取り組んだ。今年2月のクラウドファンディングで90人から約45万円の支援が寄せられた。専門業者に依頼し、DVDを365枚制作した。県内全市町村の介護予防事業を担当する課や、各市町村の図書館、関係施設などに寄贈する予定だ。

 27日の寄贈式で、うるま市の幸地美和福祉部長は「笑顔で健康づくりができる貴重な内容だ。しっかり活用したい」と語った。今後市内の公民館に配布する。山城さんは「楽しみながら体を動かす時間をつくってもらいたい」と話した。リハビリ動画の視聴は、ユーチューブで「アカバナチャンネル」と検索。
 (吉田早希)