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沖縄市に「池武当IC」整備を決定 国交省、24年度概算要求へ 渋滞緩和や中部活性化に期待 沖縄自動車道


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江

【東京】政府が、沖縄市に沖縄自動車道の新たなインターチェンジ(IC)を整備する計画を決定したことが3日、複数の関係者への取材で分かった。

 沖縄北ICと沖縄南ICの中間地点に「池武当IC(仮称)」を新設する。

 国交省が2024年度予算に向けた概算要求で関連費用を盛り込む。国交省は、同ICを通じて同自動車道と一般道路につなげるための「連結許可」の申請書の提出を県から8月中に受け、9月には許可を出す方向で調整している。

 政府関係者によると、同道路の北側の名護市向け、南側の那覇市向けの両方面への出入り口を立体交差させ、一体化した「フルIC」を想定している。県は8月中に国交省に「連結許可」の申請書を提出する。これを受け、国交省が、県と整備計画の変更も含めた意見照会を実施し、9月には許可を出す方針という。

 県などは池武当ICの新設によって、沖縄北ICと沖縄南ICで常態化する渋滞の緩和など、周辺の道路事情の改善を見込んでいる。

 一方、同ICの新設予定地を含む「池武当地区」は、沖縄振興特別措置法の改正に伴う計画見直しで22年8月、「国際物流拠点産業集積地域」として新たに経済特区に指定されている。同地域の中心で、うるま市州崎にある「中城湾港新港地区」では企業誘致が進んでおり、沖縄市を含む県中部全域での経済活性化への期待も寄せている。

 同ICの整備を巡っては、沖縄市が検討を始め、18年度に事業主体を県に移行。県が整備計画の策定を進めていた。