【台風6号】「残っているのは調味料やお茶ぐらい」 最後の食料便は7月末 南北大東・渡名喜


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空になった陳列棚を見る買い物客=4日午後3時ごろ、南大東村のAコープ南大東店(池田羊子通信員撮影)

 沖縄地方を通過したはずの台風6号は4日、Uターンして再び沖縄地方を暴風域に巻き込み、猛威を振るった。バスやモノレールは運休し、海・空の便も欠航。各地で停電や断水が続く上、小規模離島は物資が途絶え、食料不足への危機感が増す。長期化する被害に、県民からは「台風もう来ないで」と悲鳴が上がる。

<南北大東>

 【南大東・北大東】南大東、北大東の両村は、定期船の運休と長引く台風で食料品の不足がさらに深刻になっている。県によると、南大東村は7月28日、北大東村は同30日に食料品が空輸されたのが最後だ。定期船は10日に復帰予定だが「本島の食料品不足が離島にも影響するのでは」と心配の声が上がる。

 Aコープ南大東店の西銘優店長は「レトルト食品やラーメンなど長期保存できる商品もなくなってきた。残っているのは調味料やお茶、コーヒーぐらい」と説明した。空輸での生鮮食品の供給に期待するが「台風6号の影響が続くのでは」と心配する。 (岩崎みどり)

<渡名喜>

 【渡名喜】渡名喜村では7月31日からフェリーが欠航している。停電は1日深夜から3日正午ごろまで、復旧が遅いところでは3日夕方まで続いた。樹木や街灯が倒れ、老朽化していた倉庫が全壊する被害もあった。村内に2カ所ある商店は少なくとも3日から閉まっているという。物資の供給が滞っており、住民は「みんな冷蔵庫にあるものでやりくりしていると思う」と話した。