「ガジュマルIPA」「パインブルー」…与那原発クラフトビールで町おこし アガリハマ・ブルワリー来月開業 YUKAZE


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アガリハマ・ブルワリーが開発、提供するクラフトビール「アガリハマ・ブルワリー」=7月28日、与那原町のアガリハマ・ブルワリー

 出版事業や保育事業などを手掛けるYUKAZE(沖縄県与那原町、谷正風社長)は、与那原町の活性化を目指す新たな交流拠点としてクラフトビール醸造所「アガリハマ・ブルワリー」をオープンする。2日からプレオープンとして初仕込みビールの提供を開始し、正式なオープンは9月中旬~下旬を目指している。

 7月28日に開催された先行お披露目会では、醸造所見学ツアーや試食会があり、瑞慶覧朝則工場長らが参加者にできたてのクラフトビールを振る舞った。

 谷社長を始め、調理を担当する瑞慶覧長由料理長ら与那原出身または在住の若い起業家や調理師、クリエイターが集まり、町の活性化を目標にプロジェクトを立ち上げた。倉庫として使用していた施設を醸造所に改装し、オリジナリティを重視したクラフトビールを醸造する。

製造プロセスについて解説するアガリハマ・ブルワリーの瑞慶覧朝則工場長

 県産パイナップルを使用し、クチナシ色素で東浜の海を表現した青いビール「パインブルー」や、県産サトウキビを丸ごと仕込み釜に入れて醸造した「ガジュマルIPA」など、県産素材にこだわったクラフトビールで地域の魅力を発信する。19、20日に開催される与那原大綱曳まつりに合わせて新たなビールを仕込んでおり、大綱曳を応援する限定商品「つなひきエール」として会場で販売予定。

 瑞慶覧工場長は「小さな醸造所だからこそ、小規模で思い切った商品作りができる。特産品使用や地元の店舗とのコラボなどにも積極的に挑戦したい」と意欲を見せる。

 谷社長は「与那原町はMICE誘致や大型店舗の進出で人口が増え、地域も活性化しているが、特産品や土産品の種類はそこまで多くない。与那原を代表するような名産品に成長させたい」と意気込んだ。

 アガリハマ・ブルワリーは現在予約限定でプレオープンしている。営業時間は午後5~11時で定休日は火曜日。電話098(917)0311。

(普天間伊織)