コラソン開幕3連勝 北陸電力に28-27、劇的幕切れ


この記事を書いた人 田盛 良一
琉球コラソン-北陸電力 後半、シュートを決めるコラソンの棚原良=21日、浦添市民体育館(屋嘉部長将撮影)

 日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは21日、浦添市民体育館でホーム初戦を行い、北陸電力を28-27で下した。コラソンは開幕からの連勝記録を3に伸ばし、勝ち点6で暫定首位に立った。コラソンは、この日試合のなかった2位のトヨタ車体と22日午後2時から同体育館で対戦する。(観客数980人)

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 残り20秒を切り、スコアは27-27の同点。ボールを保持しているのは北陸電力で、コラソンは絶体絶命のピンチに陥った。だが、左サイドからの相手のシュートをGK石田孝一が止めた。残り5秒。ボールは水野裕紀から前線のエース棚原良に渡る。「打つコースは決めていた」。棚原のクイックシュートはGKの脇を抜けて右隅へ。試合終了のブザーとともに劇的な勝ち越しゴールが決まった。
 試合内容は決して褒められたものではなかった。昨季最下位の相手に前半から押された。攻撃はスピード感に欠け、パスやシュートミスだけでなく守備でも連係のほころびがちらほら。ハーフタイムには棚原が「コラソンの選手としてコートに立つなら思い切りやるしかない」とげきを飛ばした。とにかく走ることを確認して臨んだ後半、何とか立て直した。
 2季連続のプレーオフ進出へ予想外の関門となったホーム初戦だが、勝ちは勝ち。7人の新メンバーを迎え、チームはまだ成長過程でもある。古巣から3点を奪い、即戦力として存在感を増す赤塚孝治は「まとまったときは強い。コラソンの良さはこれに尽きる」と言い、主将の松信亮平は「一人一人が持ち味を出し、同じ方向に向かってやる」と繰り返した。22日はトヨタ車体との首位攻防戦。過去一度も勝利のない強敵から初白星を挙げ、自信につなげたい。(大城周子)