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台風6号は5日午後9時現在、鹿児島県・徳之島の西の海上をゆっくりとした速さで東へ進み、再び大東島地方に向かっている。
5日午前に久米島、午後に沖縄本島に再び最接近し、久米島町謝名堂では7月31日からの降り始めから5日午後4時までの降水量が718ミリに上った。5日夜に久米島の暴風警報は解除された。沖縄本島中南部は6日未明、本島北部は6日昼前以降に暴風域を抜ける見通し。
大東島地方は6日昼前にも再び暴風警報が発表される予定で、6日夜の始め頃に最接近する見込み。
久米島町北原では5日午後4時半までの72時間雨量が2003年の統計開始以来、観測史上最大の529.5ミリを記録。渡名喜村でも同日午後0時50分までの72時間雨量が333.5ミリと観測史上最大となった。
沖縄地方では6日午前にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があり、沖縄気象台は土砂災害や浸水、河川の増水や氾濫に警戒を呼び掛けている。
本紙の調べでは、5日午後8時現在までに累計92人が風にあおられ転倒するなどして負傷、32市町村が避難所を設け、午後8時時点で470人が避難した。
那覇市では40代女性が強風でドアに指を挟み、爪が剥がれるけがを負ったほか、台風による停電の影響で自宅での酸素投与が困難になった70代女性が病院に搬送された。
恩納村では80代の男女2人を乗せた車両が冠水した道路で動けなくなり、消防により救助された。名護市では国道58号を南下していた車両のフロントガラスが高波によって割れ、20代の女性が腕と額にけがを負い、救急搬送された。
県によると断水していた5市町村のうち、宜野湾市、久米島町、中城村の断水は解消。伊是名村、国頭村の一部で断水が続いている。沖縄電力によると、5日午後9時現在、2万6500世帯で停電している。
台風の中心気圧は5日午後9時現在、970ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心の南東側220キロ以内と北西側165キロ以内で、25メートル以上の暴風となっている。
(座波幸代)