秋季県民体育大会 宮城、3000メートル障害で大会新


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男子3000メートル障害決勝 別次元の強さで力走する宮城壱成(中頭郡)=21日、名護市陸上競技場(金城実倫撮影)

 県民体育大会秋季大会は21日、名護市21世紀の森体育館で総合開会式を行い、本格的に競技が始まった。秋季大会は先行開催されたハンドボール、柔道、ラグビー、ゴルフ、なぎなたなどを含む37競技が実施され、そのうち19の採点競技で、14市郡に分かれて得点を競う。21日は各地で競技を行い、陸上の男子3000メートル障害で宮城壱成(中頭郡)が9分1秒80の大会新記録で優勝。女子100メートルは石嶺ゆり(島尻郡)が12秒57で制した。相撲団体は優勝決定戦を制した名護市が頂点に立った。空手道の男子個人組手は仲程一織(沖縄市)が初優勝を飾った。

◆別次元、18秒短縮 宮城壱成
 男子3000メートル障害を1人別次元で独走し、大会記録を18秒縮める9分1秒80でのゴールにも、中頭郡の宮城壱成(北谷中―広島・世羅高―東海大3年)は満足しなかった。6月の日本学生個人選手権覇者で高校総体全国4位の経歴を持つ20歳、箱根駅伝出場に学生生活を懸ける。
 来年出場できる大会枠を広げるための8分55秒切りが今年の目標だ。9月の全日本インカレでは合宿中に発熱、記録が出せなかった。目標達成のため、中3以来久しぶりとなる県内のトラックを踏み、圧倒的なレース運びで会場をどよめかせたがあと6秒が遠かった。「もっと速いペースで安定しなくてはならない。故障せずに練習を続けていく」と飛躍を誓う。
 「4年では必ず箱根メンバーに絡みたい」と意欲を燃やす。得意の3000メートル障害や5000メートルでスピードを強化、好成績を残してアプローチしたいところだ。「暑さが気になるが、後半ばてないように自分を追い込めたらいい」と、22日の5000メートル出場に気合いを入れる。
(石井恭子)