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歴史や伝統 橋渡し 上江洲仁美(那覇・南部班)<ゆんたくあっちゃ~>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

written by 上江洲仁美(那覇・南部班)

 4月に入社し、担当の与那原町と南城市を駆け回っている。恥ずかしながらペーパードライバーで、これまで徒歩とバス圏内で生活してきた。初心者マークを車に貼り、4月中旬に配属になった当初は震える手と心臓を鼓舞して、息切れしながら運転した。

 地図アプリに頼ると、よく細い小道に案内されてあたふたし、取材先によっては駐車にも悪戦苦闘する。取材にたどり着くまでに、たくさんの難所を乗り越える必要がある。

 運転が苦手な私にとっても、南城市はドライブにぴったりだ。津波古交差点を馬天小学校に向けて進むと、緑豊かな風景が見えてきてわくわくする。知念方面を通ると、合間に美しい海が広がりうれしくなる。

 伝統行事が盛んな土地柄で、与那原大綱曳は各区が分担し住民総出で綱を作る。町役場や上の森かなちホールでは度々、金鼓隊が奏でる音色が流れ、いつも祭りの気配がそばにある。7月末に開かれた与那原町中学生議会では、中学生から伝統行事の当添ハーリーを続けてほしいという声があった。大綱曳やハーリー、ヌーバレーなど、伝統行事に懸ける人々の愛と情熱が伝染して、次の世代に伝統が受け継がれていくのだと思う。

 においや熱気を感じるような記事を書き、歴史や伝統を橋渡ししていきたい。担当地域を中心に沖縄をもっと知るため、安全運転で駆け付けます。

(与那原町、南城市、粟国村、渡名喜村)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。