「島民挙げて待ってる」 物資不足の南北大東へ 23日ぶりに定期船 食品や生活用品を満載し、きょう島に到着


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23日ぶりに南北大東島に向けて出発する定期船。生活用品を満載したコンテナの積み込み作業=10日午後、那覇市泊

 台風の影響で南大東と北大東の両島で生活用品が不足している問題で、両島への定期船「だいとう」(690トン)が10日、那覇市泊の泊港を出発した。出港は23日ぶり。10日は朝から、生活物資を満載したコンテナ約50基を大型クレーンで船に積み込む作業が進められていた。

 定期船を運航する大東海運は「生活用品を優先している」と話す。コンテナの一つには米や飲料水などが詰まっていた。冷凍コンテナも通常より多く用意され、中には氷や冷凍食品、野菜などがぎっしり入っていた。大東海運の一等航海士、平良隆さん(36)は「島民は大変な思いをしているだろう。生活が安定するようしっかり物資を届けたい」と話した。

 定期船は11日に両島に到着する。JAおきなわ北大東支店の砂川剛支店長は「島民を挙げて待っている。到着したらトラックで荷物を運び、そのまま店内に陳列する。物資が届くことにほっとしている」と話した。

 定期船は7月18日の出港を最後に定期検査に入っていた。予定されていた臨時船が台風による海のしけで欠航した。航空機による輸送も台風6号による運休が影響。県によると、南大東村は7月28日、北大東村は30日に空輸されたのが最後だった。
 (岩崎みどり)