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PAC3、市有地への展開を検討 自衛隊が石垣市に状況を問い合わせ 市民の情報公開請求で判明


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台風6号が遠ざかり、再展開されているPAC3の発射機=4日、石垣市南ぬ浜町

 【東京】防衛省・自衛隊が石垣市に展開している地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を巡り、石垣市平得大俣にある陸上自衛隊石垣駐屯地周辺の市有地への展開を検討していたことが10日までに分かった。自衛隊沖縄地方協力本部が7月、メールで市に市有地の貸し出し状況を問い合わせていた。

 地本が市へ送ったメールは市民が情報公開請求で入手し、野党国会議員でつくる「うりずんの会」が目的をただしていた。防衛省は当初、災害派遣の対応のためだと説明していた。

 同会が詳しく照会したところ「災害派遣に際しての迅速な部隊などの展開やPAC3の展開地の検討に資することを目的として実施した」と説明した。

 市有地の貸し出し状況を問い合わせるメールは7月6日付で、地本の総務課から市の担当者に送信された。地本の担当者は「島内全域を調査している」とした上で、駐屯地周辺の市有地の貸し出し状況について問い合わせた。市は公開情報に基づいて回答したという。
 (明真南斗)