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海邦銀行、増収増益 4~6月期連結 株式売却や経費圧縮で


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 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)が10日発表した2023年4~6月期連結決算は、売上高に当たる経常収益が前年同期比9.8%増の33億7800万円、経常利益が約2倍の8億7900万円で増収増益だった。純利益は80.4%増の6億3200万円。本業の貸出金利息などが前年同期を下回ったが、株式の売却益や与信費用減少、経費圧縮が業績を支えた。

 単体の経常収益は9.8%増の33億7500万円、経常利益は2倍の8億9100万円、純利益は78.1%増の6億4200万円だった。

 貸出金は事業者向けが増加した一方、住宅ローンや地方公共団体向けは前年同期を下回り、全体では減少した。事業性は小口の相談や受付件数の増加が顕著だという。

 本業のもうけを示すコア業務純益は12%増の4億8500万円。貸出金利息や有価証券利息配当金は減少したが、融資事務の手数料収入など「役務取引等利益」の増加や支店集約による経費圧縮が利益を押し上げた。

 半期や通期で減益を見込む業績予想に修正はない。同行の高良彦行総合企画部長は「株式売却など一過性の内容が貢献しており、楽観できない状況に変わりはない」と説明した。
 (當山幸都)