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アヒャー綱、大綱引きも盛大に 五穀豊穣を祈願 4年ぶりに石垣四カ字の豊年祭「ムラプール」


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たいまつの明かりがともされる中、西と東の大将が勇壮な演舞を披露するツナヌミン=6日、市新川

 【石垣】八重山最大の豊年祭である石垣市新川、石垣、大川、登野城の四カ字(しかあざ)の豊年祭「ムラプール」が6日、市新川の真乙姥(まいつば)御嶽などで、4年ぶりに催された。各字会や団体、高校生らが旗頭や巻き踊りなどを奉納し、今年の豊作の感謝と来夏世(クナツユー)の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。多くの市民や観光客らが訪れ、4年分の思いと共に島の伝統行事が盛大に執り行われた。

 各地域・団体の奉納後、御嶽前では豊穣の神が五穀の種子を神司(つかさ)に授ける「五穀の種子授けの儀」や、豊作と子孫繁栄を願い西と東の綱をつなぎ、女性のみが参加する「アヒャー綱」が行われた。女性たちは「サーサーサーサー」のかけ声で舞い、喜びを表現した。

 その後、旗頭と大綱は西に移動した。日が暮れると、たいまつの明かりの中、なぎなたと鎌を持った西と東の大将が、みこしの上で勇壮に演舞する「ツナヌミン」が披露された。道路脇に詰めかけた観客は大いに盛り上がり、そのまま大綱引きに参加。東西ともに力いっぱい引き合い、東が勝利した。

(照屋大哲)

 

女性のみで行われるアヒャー綱で「サーサーサーサー」とかけ声を上げて舞う女性たち=6日、市新川の真乙姥御嶽前
豊穣の神(右)が神司に五穀の種子が入ったかごを授ける五穀の種子授けの儀=6日、市新川の真乙姥御嶽前
観客も参加し、豊年祭のフィナーレを飾る大綱引き=6日、市新川