国道58号の風景を日本画に 作品「Goppachi」ジミー大山店を中心に描く 同店で31日まで展示


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ジミー大山店を中心に国道58号の風景を描いた「Goppachi」の作者・佐藤ゆりさん(右)とジミー取締役の稲嶺盛哉さん=7日、宜野湾市大山のジミー大山店

 【宜野湾】洋菓子などを販売するジミーは店舗として初となる絵画展を、31日までジミー大山店で開催中だ。県立芸術大学大学院修士課程2年の佐藤ゆりさん(24)が同店を中心とした国道58号の風景を描いた縦1.6メートル、横2.2メートルの日本画など6点を展示する。

 岩手県盛岡市出身の佐藤さんは小学生時代に家族旅行で沖縄を訪れた。車窓から見た国道58号にはさまざまな建物が並び、食い入るように眺めたという。「特に赤レンガで装飾されたジミー大山店は、地元ではあまり見ない雰囲気があった」と振り返った。

 沖縄の風景を描こうとした時に「沖縄の象徴的な場所は58号だと思った。幼い時から印象に残っていた58号のジミーについて調べる中で、県民に愛されていることを改めて知った」と語る。ジミーの歴史は1956年までさかのぼる。戦後の貧しかった沖縄で「アメリカの豊かな食文化を沖縄の人にも届けたい」との思いで、稲嶺盛保さんが創業した。

 佐藤さんの日本画「Goppachi」は宜野湾市大山の国道58号沿いにあるジミー大山店を中心に描いている。特徴は布のコラージュで、レンガの壁には金色の布を貼るなど、立体感のある表現を楽しめる。作品は昨年3月に那覇市内で開いた個展でも展示。「店舗で展示はできないか」とジミーに打診したことで今回の展示会が決まった。

 作品は大山店のイートインスペースに展示されており、佐藤さんは「芸術はどうしても堅いイメージがあるが、食事をしながら気軽に楽しむことができるので、一般の人と作品の距離が縮まった」と語った。

 ジミーの稲嶺盛哉取締役は「新しい企画を考えていた時に、声をかけてもらった。佐藤さんの作品を目で楽しみながら、ジミーの商品も楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。

 絵画展は午前9時から午後9時まで。 
(名嘉一心)