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PAC3 来月以降も配備か 防衛省、石垣市と展開期間の延長を協議


この記事を書いた人 琉球新報社
上空に向けて構えるPAC3の発射機=22日、石垣市の南ぬ浜町

 【石垣】北朝鮮による軍事偵察衛星発射に備えて石垣市南ぬ浜町に展開されている航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)について、防衛省側が今月31日までとなっている展開期間を9月以降の延長も含め、市と協議していることが23日、分かった。北朝鮮は24~31日に人工衛星を発射すると予告しており、防衛省側は実際に発射した場合はさらなる発射があるかどうかを見極めた上で、石垣市を含めて県内に展開しているPAC3の撤収を検討する。

 北朝鮮が予告期間中に発射しなかった場合に備え、防衛省側は23日、市港湾課と市内で展開延長について話し合った。

 港湾課は9月以降に展開地で護岸工事が予定されていることから延長に懸念を示しつつ、中山義隆市長が出張中であることを踏まえ「市長に伝える」と答えた。防衛省側は石垣駐屯地を含め、展開地に複数の候補地を検討している考えを示した。

 防衛省関係者は「配備を延長することになっても、市の理解を得られない場所に勝手に展開を続けることはない」と述べた。

 石垣市は北朝鮮が衛星を発射し全国瞬時警報システム(Jアラート)が発出された際、市民らに避難を周知するなどの対応を取る。
 (照屋大哲、明真南斗)